住まなくなった持ち家どうする?売る・貸す6つの選択肢を比較

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住まなくなった持ち家を売る・貸す・住み続ける選択肢の比較
大垣 凜太郎

執筆大垣 凜太郎

JTIに7年間在籍・元専務執行役員(事業全体を統括)
イシズエ株式会社 代表取締役

プロフィール →

情報確認日:2026年11月3日。制度・契約の条件は、各窓口の最新情報で確かめてください。

この記事の結論

  • 住まなくなった持ち家は、戻る予定と必要なお金の時期で「売る・貸す」を比べます。
  • 家を残しても、修繕費や税金は続きます。家賃の額だけで判断しないことが大切です。
  • リバースモーゲージとリースバックは、主に住み続けたい人が検討する方法です。

この記事が向いている人:住み替えや施設入居で空く家を、家族で考える方

借上げ制度が向かない場合:すぐにまとまった現金が必要な場合や、改修費が家賃に見合わない家

住まなくなった持ち家を、売るか、貸すか。思い入れだけでも、査定額だけでも決めにくいものです。

ここでは代表的な6つの方法を、所有権・お金の入り方・家に戻る条件で比較します。家族で話すためのフローチャートも用意しました。

どの方法がいいか迷ったら。制度の資料で比べられます

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目次

持ち家を活かす6つの方法|売る・貸す・住み続ける

引っ越すことが決まっているなら、最初に比べるのは売却と賃貸です。住み続けたい気持ちがあるなら、住まいを使った資金調達も別に検討します。

手放す
所有権を渡して、まとまった代金を受け取る

1売却
家や土地を売り、引渡し後の管理を終える。

家・土地を残して貸す
所有権を残し、家賃収入を得る

2マイホーム借上げ制度
JTIが借り上げ、入居者対応を担う。
3サブリース
民間事業者が借り上げて貸す。物件の審査がある。
4リロケーション
転勤などの留守宅を、期間を考えて貸す。

住み続けながら資金を得る
借入れと、売却後の賃貸を分けて考える

5リバースモーゲージ
家などを担保に借りる。利息や返済が必要。
6リースバック
家を売った後、家賃を払って住む。

この6つがすべてではありません。一般の賃貸管理会社に募集と管理を頼む方法や、管理しながら持ち続ける方法もあります。

国土交通省の「住まいのエンディングノート」も、売る・貸す・所有し続ける方法を挙げています。老朽化した家は、解体も含めて相談することが勧められています。

持ち家を活かす6つの選択肢を比較|収入・戻る条件・手間

先に、「売ったお金」「家賃」「借りたお金」を区別しましょう。同じ金額を受け取っても、その後に払う費用や返済の有無が違います。

記号で特徴を確かめ、下の補足を読んでください。〇=特徴がある、▲=条件・注意点がある、✖=特徴はない、—=比較の対象外です。

〇の数が多い方法ほど優れている、という順位ではありません。ご家族の希望に必要な項目から比べましょう。

分類選択肢家・土地を残すお金の受取り戻る・住み続ける空室への備え・手間
手放す① 売却✖所有権を手放す〇売却代金を一括で受け取る✖引渡し後は原則戻れない—売却後の空室管理は不要。売れるまでは管理が必要
家・土地を残して貸す② マイホーム借上げ制度〇所有権は残る〇毎月の家賃。税金や修繕費は別に考える▲入居者との契約終了に合わせて戻る▲最初の入居者決定後から空室時の賃料。減額・終了条件と費用も確認
③ サブリース〇所有権は残る〇事業者から毎月の賃料を受け取る▲借上げ契約の解約条件による▲物件の審査があり、対象外の場合もある。賃料の減額・免責期間にも注意
④ リロケーション〇所有権は残る▲家賃は入居中が基本。保証の有無は契約次第▲定期借家などで戻る時期に合わせる▲募集・対応を任せる範囲を確認。空室中は収入なしが基本
住み続けながら資金を得る⑤ リバースモーゲージ〇所有権を残して担保にする▲受け取るのは借入金。利息や返済が必要▲居住・転居の条件は商品ごとに確認—空室対策ではない。金利・担保評価・相続時の返済を確認
⑥ リースバック✖売却するため所有権は失う〇売却代金を受け取る。その後は家賃を支払う▲売却後の賃貸借契約による—空室対策ではない。家賃と住める期間を確認

JTI・国土交通省・住宅金融支援機構・国民生活センター等の公開情報から当サイトが整理(2026年11月確認)。

記号は特徴の整理です。収益・利用可否・契約継続を保証するものではありません。

賃貸の3つは、互いに重なる部分があります。JTIも家を借りて転貸し、リロケーションでも借上げ方式の商品があります。名称よりも、誰と何年の契約を結ぶかを確認してください。

① 売却|家を手放して管理の負担を終える

戻る予定がなく、家を残すより現金化を優先するなら、売却から見積もりを取る方法があります。引渡し後は、所有者として家を管理し続ける負担を減らせます。

ただし、査定額は売れる金額の確約ではありません。売却までの期間も、地域や家の状態で変わります。

受け取るお金は、売却価格そのままではありません。仲介手数料、片付けなどの費用、ローン返済、税金を差し引いて考えます。

古い家でも、先に解体すると決めず、建物付きで売る場合と解体して売る場合の見積もりを比べましょう。

② マイホーム借上げ制度|家を残し、入居者対応を任せる

JTIが家を借り上げ、入居者に貸す制度です。利用者は原則50歳以上で、家の状態などの条件もあります。入居者との日常のやり取りは任せられます。

空室時の家賃保証は、最初の入居者が決まってからです。保証賃料は見直しで減る場合があります。費用は家賃から差し引かれ、診断・改修費などもかかります。やめるときは通知し、入居者との契約終了に合わせて家が戻ります。

「家を残せる」と「いつでも戻れる」は違います。入居者との契約は原則3年の定期借家です。制度をやめて戻るまで、最長3年待つ場合があります。

また、家を所有し続けるため、固定資産税や保険、必要な修繕への備えは続きます。改修の見積もりが大きければ、売却も並べて検討しましょう。

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③ サブリース・④ リロケーション|借上げと留守宅管理

③ サブリース|家賃や解約の条件を比べる

物件によっては、希望する事業者のサブリースを利用できない場合があります。空室でも契約に基づく賃料を支払うため、事業者側も空室のリスクを負うからです。

例えば、エスリード賃貸は、審査が必要で地域や条件によって利用できない場合があると明記しています。同社は築年数や想定する空室リスクなどに応じ、保証率を査定すると案内しています。

これは一社の例で、すべての事業者が同じ基準ではありません。対象の物件・地域、支払い開始時期、免責期間、賃料の見直し、費用、解約条件を確認しましょう。

エスリード賃貸のサブリース対象条件・注意点を確認する(事業者の一例)

サブリースは、事業者が持ち主から家を借り、入居者に貸す仕組みです。入居者対応をまとめて任せる一方、事業者と結ぶ契約が収入と負担を左右します。

「家賃保証」があっても、金額がずっと同じとは限りません。保証の開始時期や免責期間、賃料の見直し・減額、手数料、双方の解約条件を一緒に確認します。

国土交通省は、家賃の減額や事業者側からの解約などに注意を促しています。持ち主からの解約にも制約があるため、戻りたいだけで解約できるとは考えないでください。

④ リロケーション|戻る予定に合わせて貸す

転勤などで留守になる家を一定期間貸すときに使われるサービスです。募集・集金・修理の窓口を任せる範囲や、料金は会社によって異なります。

戻る時期が決まっているなら、定期借家で期間を合わせる方法を相談できます。定期借家は、契約の更新がなく、定めた期間で終了する賃貸借です。

ただし、契約前の説明や終了通知などの手続きが必要です。帰任が早まった場合にどうするかも、貸し始める前に管理会社と確かめます。

家賃の保証がない管理委託なら、空室の間の家賃収入はありません。募集期間と修繕費も含めて、貸す期間に見合うかを比べましょう。

⑤ リバースモーゲージ・⑥ リースバック|住み続けるための資金化

この2つは、主に「自宅に住みながらお金を用意する」場面の比較対象です。施設入居などで家を空ける予定なら、その事情を窓口へ伝えて利用条件を確認します。

⑤ リバースモーゲージ|家を担保にお金を借りる

住宅などを担保にお金を借り、契約者の死亡時などに返済する融資です。受け取るお金は収入ではなく借入れで、利息や最終的な返済が必要です。

資金の使いみち、居住の条件、金利、返済方法は商品ごとに違います。変動金利なら利息負担が増える可能性があり、担保評価の扱いも確認が必要です。

例えば、住宅金融支援機構と金融機関の「リ・バース60」は住宅関連の資金向けです。生活資金には使えず、一般のリバースモーゲージと同じ条件ではありません。

住宅金融支援機構「リ・バース60」の公式案内/利用条件・資金の使いみちを確認する

相続人が家を残したい場合は、返済資金も話し合います。売却代金で足りない場合の残債務を誰が負うか、商品・契約ごとに確認してください。

⑥ リースバック|売った後、家賃を払って住む

家を売る契約と同時に賃貸借契約を結び、売った家に借りて住む方法です。所有権は失い、以後は家賃の支払いが続きます。

売却代金だけでなく、家賃を何年払えるか、家賃の見直し、契約が終わる条件を確認します。買い戻しを希望する場合も、条件が契約にあるかを確かめます。

国民生活センターは2025年5月に、強引な勧誘や家賃増額などのトラブルを注意喚起しました。不動産業者に自宅を売った場合、クーリング・オフはできないと案内しています。

家族などに同席してもらい、複数社と通常の売却も比べましょう。国土交通省の「住宅のリースバックに関するガイドブック」も判断材料になります。

国土交通省のリースバックガイドブックを読む(PDF)

状況別の選び方|希望からたどるフローチャート

次の質問は、契約する方法を自動で決めるものではありません。家族の希望と、先に見積もりを取る方法を整理するためのシートです。

高額な修繕費と、土地を残す希望を分けて考える

リフォームや修繕に高額な費用がかかる家は、借上げより売却が向く場合があります。必要な費用と家賃収入の見込みを、売却の手残りと比べて考えます。

ただし、相続で子どもに土地を残したいなら、費用だけで売却がよいとは決められません。まず、売らずに残すという家族の希望を整理します。

売却を選ばない場合は、例えば3年程度の期間、建物を貸せる状態で維持できるかを考えます。その見通しが立つなら、空き家のままにするより、貸して活用する方法も検討できます。

3年は、建物を維持する見通しを立てる際の例です。必要な管理や修繕の負担は続くため、建物の状態と費用の見積もりを確認して考えましょう。

この比較の視点は、当サイト運営者が確認したものです(2026年11月3日)。制度の利用条件は、JTIの建物診断などを経て個別に確認します。

希望に合わせてフローチャートをたどる

Q1 この家に住み続けたいですか?

はい →

住みながら資金を得る方法を比較
リバースモーゲージ/リースバック。借入れと売却の違い、返済や家賃の負担を確認します。

いいえ → Q2へ

住み替え・施設入居などで家を空ける
次に、家や土地を残す希望があるかを考えます。

Q2 家・土地を残したいですか?

いいえ →

売却を比較する
修繕費が高額な場合も、売却の手残りと比べます。

はい・まだ迷う → Q3へ

家族に残す希望を先に整理する
相続で子どもに土地を残したい場合も、次へ進みます。

Q3 将来、戻る時期は決まっていますか?

はい →

期間を合わせて貸す方法を相談
リロケーションなどで定期借家の期間を相談。借上げ制度の期間指定は、その条件も確認します。

いいえ →

借上げ制度・サブリースなどを比較
物件の対象条件、空室時の支払い、費用、解約条件を比べます。

貸すルートへ進む前に、建物の維持と費用を確認

土地を残す場合も、例えば3年程度の期間で建物を維持できるかを見ます。難しい・分からない場合は、先に点検と修繕見積もりを取り、家族の希望に沿って保有や活用を相談しましょう。

迷う場合は、売却の査定と賃料・改修の見積もりを同じ時期に取りましょう。「売却の手残り」と「費用を引いた家賃収支」を並べると、判断材料がそろいます。

借上げ制度の資料で、ほかの方法と比べる(資料請求・無料) わが家に合う方法か相談する(無料相談)

PR|お申し込み内容は、ご同意のうえJTIへお伝えします。無料相談・資料請求のご利用に費用はかかりません。

売る・貸すを決める前に確認したい負担と注意点

どの方法でも、契約前に家の状態と権利関係を確かめる必要があります。「管理を任せるから何もしなくてよい」とは考えないでください。

確認事項確認する理由相談先
住宅ローンと担保転居・賃貸による借入条件への影響を確かめる借入先の金融機関
名義・共有者・相続誰が決め、契約するかを整理する司法書士・弁護士など
固定資産税・保険・修繕貸した後の収支からも差し引く管理会社・保険会社など
売却や相続の税の特例利用要件や時期があり、貸す前に判断材料を得る税務署・税理士
家財と管理片付け、点検、連絡の担当を決める家族・地域の事業者・自治体

税の特例は、家の使い方や時期で条件が変わります。この記事では適用できるかを判定せず、専門家へ相談するための確認事項として挙げています。

すぐに売れない・貸せない家もあります。管理し続ける費用を見込み、自治体の空き家相談窓口に活用や除却も相談しましょう。

迷ったときの相談先|目的ごとに窓口を選ぶ

売却価格と賃料は不動産会社、借上げ制度はJTIの窓口や協賛事業者へ相談できます。借入れは金融機関、税は税務署・税理士と、分けて確かめましょう。

当サイトの無料相談・資料請求は、マイホーム借上げ制度を検討するための窓口です。6つの方法すべてを仲介・比較査定するサービスではありません。

相談時は「家を残したいか」「戻る時期」「必要なお金の時期」の3つを伝えると、確認する点を絞れます。契約を急がず、見積もりや説明は持ち帰って家族で比較してください。

よくある質問

Q. 住まなくなった家は、すぐに売るべきですか?

一律には決まりません。戻る予定、管理の負担、必要なお金の時期で売る・貸す・保有を比べます。保有する場合も、管理担当と費用を決めましょう。

Q. 築古の家でも貸せますか?

築年数だけでは判断できません。地域の需要と建物の状態、必要な改修費で変わります。家賃の見込みと改修の見積もりを並べて検討します。

Q. 家を貸した後、いつでも戻れますか?

貸している間は、持ち主の都合だけですぐに戻れません。定期借家でも、契約期間と終了手続きを守る必要があります。戻る予定は契約前に伝えてください。

Q. 誰も住まなくなった実家にも固定資産税はかかりますか?

家を所有している間は、固定資産税などの負担が続きます。貸す・保有する場合の年間収支にも入れましょう。個別の税の扱いは、自治体の固定資産税担当に確認してください。

Q. 親の家を子どもが代わりに相談してもよいですか?

まず、相談窓口に家族からの相談であることを伝えましょう。相談と契約手続きは別で、名義人の意思や代理の条件は個別に確認が必要です。

まとめ

この記事のポイント

1戻る予定とお金の時期から比べる
管理を終えたいなら売却、家を残したいなら賃貸も候補です。どちらか一つを先に決めず、見積もりを並べます。
2収入の額より、費用を引いた後を見る
家賃から管理費や修繕、税金などを引いて考えます。融資には返済、リースバックには家賃の支払いがあります。
3家族の希望と契約条件をそろえる
戻る時期、名義、家族の意向を確認します。必要な窓口へ相談し、契約前に説明を持ち帰って検討しましょう。

まずはフローチャートで家族の希望を整理してください。借上げ制度が候補になったら、資料で条件を確かめ、家の状態に合わせて相談を進められます。

出典・参考資料

修繕費と土地を残す希望、3年程度の建物維持を踏まえた比較の視点は運営者確認です。

確認者:大垣凜太郎(元JTI専務執行役員)。確認日:2026年11月3日。

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この記事を書いた人

イシズエ株式会社 代表取締役。JTIに7年間在籍し、専務執行役員として事業全体を統括。東京大学大学院で都市工学、慶應義塾大学法科大学院で法律を学ぶ。当サイトの全記事を本人が執筆・監修しています。詳しいプロフィール

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