家は売るか貸すか?築古で値がつかない家の判断基準と比較

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家の左右に、売却のお金の袋と賃貸の家賃の封筒を矢印で示したイラスト
大垣 凜太郎

執筆大垣 凜太郎

JTIに7年間在籍・元専務執行役員(事業全体を統括)
イシズエ株式会社 代表取締役

プロフィール →

情報確認日:2026年11月3日。制度の条件は、JTIの最新情報で確かめてください。

この記事の結論

  • 売るか貸すかは、「現金がいつ必要か」「家に戻る可能性」「家の状態」の3つで決めます。
  • 売却の査定額が低くても、貸せないとは限りません。借上げ制度では築30年以上の家が約6割です。
  • 貸す場合は、改修費と手元に残る家賃を、売却の手取りと並べて比べます。

この記事が向いている人:売却の査定額が低く、貸す選択肢も知りたい持ち主や、そのご家族

貸すのが向かない場合:すぐに現金が必要な場合や、改修費が家賃に見合わない家

売却の査定を取ったら、思ったより低かった。そのとき「売るしかないのか」と迷う方は少なくありません。

この記事では、売却が向くケースと貸すのが向くケースを中立に整理します。築古で値がつきにくい家を、貸す場合の考え方も説明します。

どの方法がいいか迷ったら。制度の資料で比べられます

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目次

家を売るか貸すかの判断軸|現金・戻る可能性・家の状態

先に、3つの質問に答えてみてください。答えが決まるだけで、比べる方法がかなり絞れます。

この記事のポイント

1まとまった現金は、いつ必要ですか
ローンの返済や住み替え資金が急ぐなら、売却が向きます。貸す収入は、毎月少しずつ入る形です。
2その家に戻る可能性はありますか
戻る予定がなければ売却で管理を終えられます。戻る可能性があるなら、貸す方法も候補です。
3家の状態と改修費はどのくらいですか
改修費が大きい家は、家賃で回収できるか確かめます。回収が難しそうなら、売却を考えます。

「どちらが得か」は、家の場所と状態、お金の時期で変わります。一律の答えはありません。

家を売るのが向くケース|お金を早く確定したいとき

売却が向くのは、次のようなときです。貸す方法をすすめる記事でも、ここは正直にお伝えします。

  • まとまった現金が早く必要で、毎月の収入では間に合わない
  • 戻る予定がなく、固定資産税や管理の負担を終わらせたい
  • 改修費が大きく、家賃収入で回収できる見込みが立たない
  • 土地を残したい家族の希望がなく、手放しても困らない

運営者の経験でも、リフォーム費用が高すぎて、その土地自体がもう不要という場合は、売却が合う典型でした。

ただし、売却の手取りは売却価格そのままではありません。仲介手数料、片付け、ローンの返済、税金を引いて考えます。

家を貸すのが向くケース|家を残しながら収入を得たいとき

貸すのが向くのは、家を手放したくない理由があり、毎月の収入にも価値を感じる場合です。

  • いずれ戻る、または子や孫に使わせる可能性がある
  • 土地や家を、家族のために残したい
  • 今すぐ現金は要らず、毎月の収入で老後資金を補いたい
  • 売却の査定は低いが、地域で借り手が見込める

貸している間も、持ち主として固定資産税や保険、必要な修繕は続きます。この点は、売却との大きな違いです。

築古で売却査定が低い家こそ「貸す」を検討する理由

築年数が古い家は、売却では建物の価値がほとんどつかず、解体費用を見込まれて査定が低くなることがあります。

一方で、貸す場合は、建物の価値よりも「借りたい人がいるか」と「住める状態か」が中心になります。売却の査定額と、貸す場合の判断は連動するとは限りません。

借上げ制度の実績は、築30年以上の家が約6割

JTIのマイホーム借上げ制度では、対象となった住宅の平均築年数のうち、築30年以上が約6割を占めるとされています。内訳は、築30〜40年未満が41%、築40〜50年未満が17%、築50年以上が3%です。

これは「築古でも借り手がつく」という保証ではありません。制度を使うには、耐震強度などの条件や建物診断があります。築25年を超える家は、診断が必要です。

また、診断で改修が必要と分かれば、費用は利用者の負担です。改修費が大きい家は、売却のほうが合う場合もあります。

この比較の視点は、運営者の実務経験でも確認したものです(2026年11月)。

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売却と借上げ制度を比較|お金・時期・手間・戻れるか

次の表は、考え方の違いを整理したものです。数字は家ごとに変わるため、見積もりで確かめてください。

比べる点売却マイホーム借上げ制度
お金の入り方売却代金を一度に受け取る(費用や税金を引く)毎月の家賃を受け取る(費用を差し引く)
お金が入る時期売却が決まれば早い入居者が決まってから。賃料は査定による
家の所有手放す持ち続ける
戻る可能性原則なしやめれば戻れるが、入居者との契約終了まで待つ場合がある
手間と負担内覧対応や引渡しがある入居者対応はJTIに任せられる。固定資産税や修繕の備えは続く
費用仲介手数料、片付け、税金など申込手数料18,700円(税込)、建物診断・改修費、火災保険料、設備の修繕など
向いている場合現金を急ぐ、戻らない、改修費が大きい家を残したい、毎月の収入がほしい、築古でも貸せる見込みがある

申込手数料と費用の負担は、JTIの公式案内にもとづきます。賃料の額は地域と建物の状態で査定されるため、記事の中では目安を示しません。

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貸した後に売ることはできるか|途中で気持ちが変わったとき

借上げ制度で貸した後に「やはり売りたい」となることもあります。JTIの案内では、対象住宅に戻る必要が生じた場合や、売却を決めた場合などに、中途解約が認められるとされています。

ただし、解約には理由を書いた通知書が必要です。入居者がいる場合は、入居者との契約が終わるまで待ちます。法律上の告知期間は6か月です。

貸した後に売る場合の進み方

運営者の実務経験では、売却は次の順に進みます。入居者がいる家は、売却活動の前に退去してもらうのが先です。

貸した後に売るときの3ステップ

1入居者に退去してもらう
入居者との契約を終えて、家を空き家の状態に戻します。契約の期間や告知期間を守る必要があります。
2仲介の不動産会社と媒介契約を結ぶ
売却を依頼する会社を選び、媒介契約を結びます。査定は複数社で比べると、条件の違いが分かります。
3広告に掲載して売却活動を始める
媒介契約の後に、物件が広告に掲載されます。買い手が見つかれば、売買契約へ進みます。

つまり、貸した後でも売却はできますが、すぐには売れません。退去までの期間を見込んでおく必要があります。

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判断に迷ったら|売却の査定と賃料の見積もりを同じ時期に取る

迷ったときは、売却の査定と、貸す場合の賃料・改修の見積もりを同じ時期に取ります。時期がずれると、比べる条件がずれてしまうからです。

  • 売却:手元に残るお金(費用・税金・ローンを引いた後)
  • 貸す:改修費と、費用を引いた後の家賃を、数年分で
  • 共通:家族が望む「残すか手放すか」と、お金が必要な時期

税の特例や住宅ローンの扱いは、家の使い方や時期で変わります。この記事では判定せず、税務署・税理士、借入先へ確認してください。

当サイトの無料相談・資料請求は、マイホーム借上げ制度の窓口です。売却の査定や仲介はしていません。売却の見積もりは、不動産会社に別に依頼してください。

よくある質問

Q. 築古で売れない家は、貸せますか?

築年数だけでは決まりません。地域の需要と建物の状態、改修費で変わります。売却の査定と貸す場合の見積もりを、別々に取って比べましょう。

Q. 売るか貸すか、どちらが得ですか?

家の場所・状態・お金の時期で変わるため、一律には言えません。売却の手取りと、貸した場合の費用を引いた家賃を並べて比べます。

Q. 貸した家に、後から戻れますか?

借上げ制度ではやめられますが、入居者との契約が終わるまで待つ場合があります。戻る予定があるなら、貸す前に伝えて確認しましょう。

Q. 貸した後に売ることはできますか?

JTIの案内では、売却を決めた場合に中途解約できるとされています。売却活動は、入居者が退去してから始まります。待つ期間は、貸す前にJTIへ確認してください。

Q. 売却の査定が低いと、貸すのも無理ですか?

そうとは限りません。査定は建物の価値が中心ですが、貸す場合は借り手がいるかと住める状態かが中心です。診断で条件を確かめます。

まとめ

この記事のポイント

1現金の時期・戻る可能性・家の状態で決める
急ぎで現金が要る、戻らない、改修費が大きい場合は売却を。家を残したいなら貸す方法も比べます。
2築古でも、貸す選択肢は残る
借上げ制度の対象では築30年以上が約6割。ただし診断と改修費の確認が必要です。
3売却と貸すを同じ時期に見積もる
売却の手取りと、費用を引いた家賃を並べます。迷うなら、制度の資料で条件を確かめましょう。

売却の査定が低かった方は、貸す方法の資料も手元に置いて比べてみてください。わが家が制度の対象かは、無料相談で確認できます。

出典・参考資料

売却が向く典型例、築古の査定に関する視点、貸した後に売る場合の進み方は運営者確認です。

確認者:大垣凜太郎(元JTI専務執行役員)。確認日:2026年11月3日。

  • 一般社団法人 移住・住みかえ支援機構「マイホーム借上げ制度」https://jti.or.jp/lease/(2026年11月3日確認)
  • 一般社団法人 移住・住みかえ支援機構「マイホーム借上げ制度 ご利用ガイド」https://jti.or.jp/lease/lease_guide(2026年11月3日確認)
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この記事を書いた人

イシズエ株式会社 代表取締役。JTIに7年間在籍し、専務執行役員として事業全体を統括。東京大学大学院で都市工学、慶應義塾大学法科大学院で法律を学ぶ。当サイトの全記事を本人が執筆・監修しています。詳しいプロフィール

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