制度の内容は2026年11月にJTI公式サイトで確認したものです。最新の条件はJTIにご確認ください。
この記事の結論
- 主なデメリットは「手取りは家賃の約85%」「保証は最初の入居者が決まってから」「貸す前の改修費」の3つです。
- 戻る・売るときは入居者の契約が終わるまで待つ必要があり、売るときの税の特例が使えなくなる場合もあります。
- 自分で貸すより収入は減る代わりに、空き家保証と入居者対応を任せられます。
向いている人:家を手放したくない人、売却査定が低かった家の持ち主、入居者対応をしたくない人
向いていない人:すぐに現金が必要な人、数年内に売る予定の人、改修費が家賃に見合わない家の持ち主
マイホーム借上げ制度を調べると、「家賃が下がる」「お金がかかる」といった声も目に入ります。
JTIでの相談で最も多かったのも、「家賃が下がるのに改修費がかかり、結局お金が出ていくだけでは」という不安でした。
この記事では、申込み前に知っておきたいデメリットを7つに整理し、向かない人と、デメリットを補う方法まで説明します。
先に結論|マイホーム借上げ制度のデメリットは3分類・7つ
デメリットは、「家賃収入」「費用」「将来」の3つのグループに分けると整理しやすくなります。
とくに注意したいのは、4の改修費です。検討した末にやめた理由で最も多かったのも、リフォーム費用の大きさでした。
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制度の仕組みと、使える人・家の条件を先に確かめたい方へ
デメリット① 家賃収入に関わる3つ
1. 手取りは家賃の約85%で、自分で貸すより少ない
持ち主の手取りは、入居者が払う家賃の約85%です。残りの約15%のうち約5%は協賛事業者の管理費、約10%はJTIの運営費と空き家保証の準備金です。
家賃は毎月10日に、持ち主の口座へ振り込まれます。
管理会社に任せて自分で貸す場合と比べると、手取りの割合は下がりやすくなります。その代わり、空室時の保証と入居者対応が付きます。
家賃は、JTIの協賛会社またはプランナーが地域の相場や建物の状態から査定し、JTIが承認して決まります。
査定は申込みの前に行われます。金額を見てから、申し込むかどうかを決められます。
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2. 家賃の保証は最初の入居者が決まってから
家賃が支払われるのは、最初の入居者が入居した日からです。申込みや改修が終わっても、入居者が決まるまでは収入がありません。
空室になっても家賃(空室時保証賃料)が支払われるのは、最初の入居者が決まった後です。最初の募集期間は、保証の対象外です。
3. 空室時保証賃料は毎年見直される
空室時保証賃料は、原則として毎年見直されます。金額が変わるときは、書面で知らせが届きます。
地域の相場が下がれば、保証される金額も下がる場合があります。保証額が下がっても暮らしが回るかを、先に確かめておくと安心です。
まとめると、保証は最初の入居者が決まってから始まり、金額は原則毎年見直され、手取りは家賃の約85%です。やめるときは、入居者との契約が終わるまで待ちます。
デメリット② 持ち主が負担する費用2つ
4. 貸す前に建物診断・改修の費用がかかる
申込み後には、JTIの建物診断(耐震診断・劣化診断)を受けます。診断の費用は持ち主の負担です。
診断で重大な劣化が見つかれば、補修が必要です。1981年5月31日以前に建築確認を受けた家は、結果によって耐震補強も必要になります。
| 費用 | 金額・負担 |
|---|---|
| 申込手数料 | 18,700円(税込) |
| 建物診断(耐震診断・劣化診断)の費用 | 持ち主の負担(金額は家によって異なる) |
| 補強・改修工事の費用 | 必要な場合は持ち主の負担 |
| 火災保険料・賃借権の登記費用 | 持ち主の負担 |
相談で最も多い不安も、検討をやめた理由で最も多いものも、この改修費でした。古い家ほど、金額が大きくなりやすいためです。
改修費を、手取り家賃の何年分で取り戻せるか計算してみましょう。「結局お金が出ていくだけ」になるかを判断しやすくなります。
計算例(仮の数字です)
空室の期間、保証賃料の見直し、固定資産税、設備の修理費は含めていません。実際の家賃は査定で、改修費は診断の結果で決まります。
取り戻すまでの年数が長すぎる場合は、借上げ制度にこだわらず、売却などと比べるのが現実的です。
5. 残した設備の修理と固定資産税は持ち主の負担
家に残したエアコン、トイレ、ガスコンロなどが壊れたときの修理は、持ち主の負担です。
家を持ち続けるので、固定資産税もこれまでどおりかかります。固定資産税などを滞納しないことも、制度を使う条件の一つです。
受け取った家賃は不動産所得になり、確定申告が必要になる場合があります。個別の扱いは、税理士や税務署にご確認ください。
デメリット③ 将来戻る・売るときの2つ
6. 戻る・売るときは入居者の契約満了を待つ
制度をやめるときは、JTIに解約通知書を出します。家に戻る、子を住ませる、家を売るといった理由での解約が認められています。
入居者がいる場合、借上げが終わるのは入居者との契約が終わるときです。入居者とは原則3年の定期借家契約なので、最長で3年ほど待ちます。
契約の終わりまで6か月を切っているときは、入居者に知らせてから6か月たつまで待ちます。思い立ってすぐに戻ったり売ったりはできません。
7. 売るときの税の特例が使えなくなる場合がある
将来、家を売るかもしれない方は、税の特例に注意が必要です。貸している期間が長いと、使えなくなる特例があります。
| 特例 | 主な条件 | 借上げ制度で貸すと |
|---|---|---|
| 自宅を売ったときの3,000万円特別控除 | 住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る | 期限内なら貸していても使えるが、長く貸すと期限を過ぎて使えなくなる |
| 相続した空き家を売ったときの特例 | 1981年5月31日以前に建てられた家などで、相続から売るまで貸していない | 貸した時点で使えなくなる |
どちらも、ほかにも細かい条件があります。使えるかどうかは、貸す前に税理士や税務署にご確認ください。
マイホーム借上げ制度が向かない人・ケース
次のような場合は、借上げ制度より別の方法が合うことがあります。
| 向かないケース | 理由 | 比べたい方法 |
|---|---|---|
| すぐにまとまった現金が必要 | 家賃は毎月少しずつ入る収入で、一度に大きなお金にはならない | 売却 |
| 改修費が手取り家賃に見合わない | 改修費を取り戻すまでに、長い年数がかかる | 売却 |
| 賃貸の需要が乏しい地域の家、最初から賃貸用に建てた家 | 制度の対象外になる | 売却、ほかの活用方法 |
| 数年以内に売る予定がある | 戻る・売るまでに時間がかかり、自宅の3,000万円控除の期限にも響く | 期限内の売却 |
| 相続した古い空き家を、特例を使って売りたい | 貸すと、相続空き家の特例が使えなくなる | 貸さずに売却 |
よくあるご相談パターン
運営者がJTIで見てきた、よくあるご相談のパターンです。特定の方の事例ではありません。
見送った例
貸せる状態にするためのリフォーム費用が大きかった
費用の大きさを理由に、制度の申込みを見送った
売却が合った例
リフォーム費用が高すぎるうえ、その土地ももう必要ない
借上げをやめ、家と土地の売却を中心に考えることにした
家も土地も持ち続ける理由がなく、改修費も大きいなら、売却を比べるのが自然です。
向いている人・ケース
- 家を手放さず、将来は自分や家族が戻る可能性を残したい人
- 売却の査定額が低く、売るより貸して家賃を受け取りたい人
- 入居者探しや家賃の催促、トラブル対応を自分でしたくない人
- 大きな改修をしなくても貸せる状態の家の持ち主
合うかどうかは、家の状態と改修費、今後の予定で変わります。ご自宅で使えるか迷う場合は、合うかどうかも含めて無料相談で確かめられます。
デメリットを補う方法とほかの選択肢
デメリットの多くは、事前の確認や制度の使い方で小さくできます。補えないときは、ほかの方法と比べます。
| デメリット | 補う方法 | 補えないとき |
|---|---|---|
| 改修費がかかる | 家賃の一部を前もって受け取り、改修費に充てる | 改修費が手取り家賃に見合わなければ、売却と比べる |
| 保証は最初の入居者が決まってから | 最初の入居までの期間の、固定資産税などの支出を見込んでおく | すぐに収入が必要なら、ほかの方法も比べる |
| 保証賃料は毎年見直し | 保証額が下がっても暮らしが回るかを、先に確かめておく | 安定した額が必要なら、売却代金で備える方法も比べる |
| すぐには戻れない・売れない | 戻る時期が決まっているなら、期間を指定して借り上げてもらう(原則5年以上) | 数年以内に売る予定なら、先に売却を検討する |
| 税の特例が使えなくなる | 貸す前に、税理士や税務署に確認する | 特例を使って売りたいなら、期限内の売却と比べる |
| 手取りは家賃の約85% | 空き家保証と入居者対応の費用と考えて、自分で貸す場合と比べる | 自分で対応できるなら、管理会社に任せて貸す方法も比べる |
家を残したいなら借上げ制度や賃貸、家も土地も不要なら売却が候補になります。どれが合うかは、家の状態と今後の暮らし方で変わります。
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よくある質問
Q. マイホーム借上げ制度の評判はどうですか?
利用者の満足度を数字で示した公的な資料は、確認できませんでした(2026年11月時点)。JTIは、10年以上利用している方の平均の総手取家賃が1,000万円を超えると公表しています。評判より、ご自宅の改修費と家賃の見込みで判断するのがおすすめです。
Q. 借り上げた後に、受け取る家賃が下がることはありますか?
あります。空室時保証賃料は原則として毎年見直され、相場によっては下がります。家賃の査定も地域の相場をもとに行われるため、相場の影響を受けます。
Q. 一度始めたら、途中でやめられますか?
やめられます。JTIに解約通知書を出し、入居者との契約が終わった時点で借上げも終わります。すぐには戻れないため、戻る時期が決まっているなら期間を指定して借り上げてもらう方法もあります。
Q. 自分で貸すのと、どちらが得ですか?
手取りの割合だけなら、自分で貸すほうが多くなりやすいです。ただし、空室や家賃の滞納、入居者とのトラブルの負担は自分で負います。収入の安定と手間の少なさを重視するなら、借上げ制度が候補になります。
まとめ
ご自宅の家賃の見込みや改修の要否を知りたい方は無料相談、制度を資料で確かめたい方は資料請求をご利用ください。
出典・参考資料
- 一般社団法人 移住・住みかえ支援機構「マイホーム借上げ制度」https://jti.or.jp/lease/(2026年11月確認)
- 一般社団法人 移住・住みかえ支援機構「マイホーム借上げ制度 ご利用ガイド」https://jti.or.jp/lease/lease_guide(2026年11月確認)
- 国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm(令和8年4月1日現在法令等、2026年11月確認)
- 国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm(令和8年4月1日現在法令等、2026年11月確認)
- 手取りの割合(約85%)と差し引かれる約15%の内訳、家賃の支払日(毎月10日・振込)、相談で多い不安と見送りの理由:当サイト運営者(元JTI専務執行役員)が確認(2026年11月)





